コミュニケーション能力を高める極意③

執筆者:setoguchi

 「きく」ということには、3つの種類があります。「聞く」「聴く」「訊く」です。

 「聞く」とは、あくまでも音を捉えることです。自然に耳に入ることでもあります。「聴く」は、理解に努めているときの姿勢です。心も身体も前のめりで話を聞いているときが「聴く」です。

 では、「訊く」とは何でしょうか。ここには尋ねるという意味が込められています。相手の話を興味津々に尋ねながら聞く姿勢をいいます。この「訊く」がコミュニケーション能力を高めるには最も重要なのです。また、「聴く」ことの内容を理解することがポイントになります。つまり、「傾聴」が全ての面でプラスに働くということです。

 アメリカでは、以下のような言い方をよく使います。

◯相手の言い分を共感して理解のある態度を示すことが、人望を集める最も効果的な方法である。しかし、相手の話をじっくり聞くという単純な方法を実行している人はわずかしかいない。

◯相手の話をひと言も聞き漏らすまいという姿勢で一生懸命に耳を傾ければ“非常に利口な人”と評価してもらえる。

◯成功するには相手が求めているものを与えることが不可欠である。あなたは絶えず相手の要望に耳を傾けなければならない。

◯一流のビジネスマンは自分の口を閉じて、相手に話させるように仕向けるのがうまいだけである。

 そもそも「神様は人間にふたつの耳とひとつの口を与えたのは、話す量の2倍を聞くことにあてるために意図したからだ」といわれているように、「聴く」「傾聴」はやらなければいけないことであり、そうすれば、人望を集められ、「利口」に見られ、一流のビジネスマンになれて成功するといわれています。

 さらに、「訊く」です。人は自分の意見を言いたいし、話を聞いてもらいたいものです。そこに「聴く」ことで、人は心を開き始めます。そして、「それで?」「だから?」「どうしたの?」と尋ねていきます。これが「訊く」です。

 相手に尋ねると、自分は真剣に聞いていますよ、ということを伝えることができるし、話を遮らずに最後まで聞いてあげると、相手は大変喜びます。もちろん、うなずくことは賛同を表しますので必需です。

 「訊く」ことができるようになれば、相手とのラポール(信頼)を築くことができるので、コミュニケーションの達人になれるのは間違いありません。

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