褒め言葉の次は、褒め方です。この方法を用いれば、簡単に褒められるばかりか、相手をその気にさせます。それは「三角ボメ」という手法です。
人は、面と向かって褒めるから褒めにくいという側面があります。この「三角ボメ」は、第三者に褒めさせます。たとえば、こうです。「◯◯ちゃんのお母さんは、あなたのことを勉強できる子ねって言ったわよ」とか、「××さんの奥さんが、あなたのことをかっこいいって言ってたわよ」です。
人は、人からどう見られているか、どう思われているかをひじょうに気にする動物です。この心理を逆に利用して、第三者に褒めさせるという手法を採ります。
この場合、第三者が“本物”でなくても構いません。もちろん、“本物”に越したことはありませんが、たとえ“本物”でなくても、とにかく褒められればいいのです。褒めるという行為ができればいいのです。
「三角ボメ」に加え、「隠しボメ」も覚えておいて損がない手法です。褒め言葉ではないのに、十分褒められているという印象を相手に与えます。それは「また」と「教えてください」です。
「また」は、たとえば食事をともにした相手に「また食事に行きましょう」とお礼のメールに書きます。食事をした時間が楽しかったことが強調され、相手は喜びます。「教えてください」は目上の人に対して使います。「教えてください」(ご教授願います)と言われて嬉しくない人はいません。したがって、「教えてください」と頭を下げていれば、間違いはないのです。