デレク・ジーターに怒られた苦い思い出
私の時代、ヤンキースのキャプテンといえば、デレク・ジーターだ。とにかく、チャンスで打ってくれる。大型遊撃手では考えられない華麗で軽快な守備をする。グリーンの瞳と甘いマスクで、ニューヨーカーに絶大な人気を誇った。 そのジーターにある日、こんな質問をした。 「オフって、どう過ごしているのですか?」 今、思えば、なんて間抜けな質問。しかし、スーパースターを目の前にして、この程度の質問しか咄嗟に出てこなかったのだ。 ジーターはグリーンの瞳をこちらに向け、それでも真摯に答えてくれた。 「オフ? それはどういう意味かい? オレたちにはオフという言葉はないよ。強いて言えば、オフはユニホームを脱いだ[…続きを読む]
2023/04/28 執筆者:setoguchi