朝食をしっかり食べる

執筆者:setoguchi

 ウォルト・ディズニーは波乱万丈の人生を送りました。

 第一次世界大戦に従軍した後、新聞漫画家や広告デザインの仕事を得ましたが、すぐにクビになりました。20歳で立ち上げたアニメ制作会社は成功しましたが、資金繰りが乱雑になって倒産。1928年には社員の大量引き抜きに遭って再び自社が倒産寸前に。会社を立て直すため、1日14時間以上休みなしで働くなか、誕生したキャラクターがミッキーマウスでした。

 そんなディズニーのハードワークを支えたのが食事の習慣です。朝はしっかりと食べ、逆に昼は軽食で済ませていました。

 ディズニーは晩年、「夢を叶える方法は?」との質問に「働くこと」と答えています。実際、ディズニーは午前8時には出社し、夜遅くまで働きました。この仕事量が、世界で一番有名なキャラクターや、一番有名なテーマパークの創造につながったのです。

 しっかりと働くためには、しっかりとした朝食が必要。寝ている時間にも脳は激しく動いているので、朝食を摂らなければ、脳がエネルギー不足に陥ってしまうからです。

 アメリカの20歳代男女について、朝食を食べた人と食べていない人を対象に、テストの成績を比較しました。テスト内容は「空間記憶」(目的のものを探す、目的地へ向かう、家に戻るなど、私たちの日常生活の至る場面で駆動する記憶)と「単語想起」(保持している情報=単語=を思い出す)でしたが、結果は両方とも朝食を食べたほうが圧勝でした。

 同様の実験は世界各国で数多く行われていて、朝食をしっかり食べる重要性は広く説かれています。

 朝にしっかりと食事を摂れば、昼食は軽めで済ますことが望ましいです。むしろ糖分を摂取し過ぎると、血糖値が急上昇して集中力が低下し、眠気が襲ってきます。ディズニーも「食べ過ぎは頭を鈍らせる」と考えていて、従業員が長めのランチ休憩をとるのを認めなかったといいます。

 英気を養うために、早朝からゴルフをして、5~6ホール回ってから仕事に向かったというディズニー。夜型から朝型に変え、朝食をしっかり摂れば、ディズニーのようにいいアイデアが生まれ、成功するかもしれません。

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